「天中殺」は対処の仕方を誤ると良くない現象が起こりますが、じっと我慢して自己修養に努めるなど、上手に乗り切ると自分に取ってよい時期ともなります。
この天中殺期間は、天の助けも、人の助けもないだけでなく、自力でしたことにも良くない現象が起こります。天中殺の期間中には、新規事業や引越し、就職、結婚など新たに始めたことや、変化に対してその内容が現実的、物質的である限り、いつか問題が生じて消滅してしまったり、無駄に終わってしまうのです。とは言っても謙虚に学ぶことや、教えることで、避けることができますが。
この天中殺期間は、運気の枠がはずされる期間ともいい、自分の運気の膿(うみ)や、毒を吐き出す期間でもあります。
自分の心に置き換えると、箍(たが)が外れた行動をとりやすいのです。
心は不安定になりがちで、それがかえって、天中殺期間でないときよりも心の焦りから、何かと新しいことを始めたくなる。その結果は無になってしまう。天中殺期間の多少の禍は、本人の運気の膿を吐き出す作用ですから、良いこととしなくてはいけません。
この災いを避けるためには、すべてにおいて受動的であること。自分の気を内側に向け、出過ぎぬことが肝心です。
精神的にあせることなく、物事を進展させないという気持ちで行動すると、天中殺の禍を避けることができます。禍を徳(福ではなく)に転化させるために、周囲の人をご馳走したりすることによって、財における禍の消化の方法とすることもあります。寄付や募金も進んで行いましょう。
枠がないということは、意識的に外に向かって現実の行動に出ないで、枠のない無限大の空間から気を受け入れなさいということなのです。誰にでも優しく思いやりを持ってあたり、奉仕や感謝をすることが大切です。枠が外れていることを、効果的に活用する方法は精神を浄化することです。
精神や心には、枠がありません。哲学や、精神修養、時に偉大な霊感、直感を獲得することもあるでしょう。
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